落語絵本

落語絵本といえば、川端誠さんの『落語絵本シリーズ』をまずおすすめしたい。 '94年に出版された『ばけものつかい』から今まで、8冊(15冊で完結)の落語絵本が次々に出版され人気を博している。昨年、『声に出して読みたい日本語』などで取り上げられ、話題になった『じゅげむ』もこのシリーズにある。

最新刊は、見世物のネタにしようと一つ目の子どもを探しに出かけた男が、結局一つ目の国で自分自身が見世物にされてしまうという話の『いちがんこく』。”見世物小屋“というのが今の子どもには解りにくいのではと作者の川端さんは考え、江戸時代にテレビを登場させている。なんだか馬鹿馬鹿しいこの話。「いや、落語はもともと馬鹿馬鹿しい話なんであります。」と開き直っているあたりが、ますます面白い。

日本のワビ、サビを大切にし、古くて新しい落語絵本作りに取り組む川端さん。『まんじゅうこわい』では登場人物の着物の柄にまで拘り、『めぐろのさんま』ではページの隅に秋の七草を描き入れるお洒落心、『いちがんこく』には自作絵本の『風来坊』が登場したりする。話はもちろん、絵の細部に至るまで存分に楽しんでほしい。

(2004.10 榛地裕子)

落語絵本1

ばけものつかい

  • 落語絵本1 ばけものつかい/川端誠
  • 1,600円+税(10%税込1,760円)
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落語絵本2

まんじゅうこわい

  • 落語絵本2 まんじゅうこわい
  • 1,400円+税(10%税込1,540円)
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落語絵本4

じゅげむ

  • 落語絵本4 じゅげむ/川端誠
  • 1,600円+税(10%税込1,760円)
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落語絵本3

はつてんじん

  • 落語絵本3 はつてんじん
  • 1,400円+税(10%税込1,540円)
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