放散虫
「放散虫」ってなに?
5億年前の古生代カンブリア紀からいる、原生生物の一群です。現在の海にも生き続けている単細胞生物で、シリカ(SiO2)の殻を持っています。 形が放射状に広がるものが多いことから「放散虫」と名付けられました。
小さいことで「虫」とついていますが、昆虫や節足動物ではありません。どこの海にもいますが、アメーバ状の体を含めても3mmもないので、気づかないかもしれません。 ガラス質の硬い骨格は、死んだあとも壊れずに海の底につもって化石になります。これまでに1万以上の放散虫に種名がつけられています。
2023年の「放散虫の日」のライブ配信
出演:松岡篤(まつおかあつし)/新潟大学
1958年兵庫県生まれ。アンモナイトの研究者を目指して大阪市立大学に入学。 在学時に放散虫の研究が日本の地質の認識を大きく変えた「放散虫革命」に遭遇し、放散虫研究を開始する。 プレートテクニクス分野の付加体研究で理学博士の学位取得。1987年新潟大学講師に着任、助教授をヘて2002年より教授。 2014-2017年国際放散虫研究者協会会長をつとめる。2019年に「ほうさんちゅう −ちいさな ふしぎな 生きものの かたち−」(アリス館)を出版。