エルサ・ベスコフの絵本
スウェーデンの絵本作家エルサ・ベスコフ(1874〜1953)は幼い頃、お父さんお母さんからよくお話をしてもらっていたようです。エルサ自身も小さな頃からお話を作ったり語ったりするのが好きで、また大変な読書家だったようです。(『おひさまのたまご』の前書きの部分より)ベスコフの絵本のストーリーは重たいじゅうたんの様に物語が重層的なところがありますが、子どもの頃のそうした影響があるのでしょう。
ベスコフは四年制の小学校を出た後、ストックホルムの学校で『児童の世紀』の著者エレン・ケイと出会います。ケイは“二十世紀は子どもの世紀である”と言ったスウェーデンを代表する女性思想家ですが、ベスコフの作品の根幹にはこうした影響が見られます。(松居直著『絵本の森へ』参照)ベスコフの絵本の長いストーリーや落ち着いた色調は一見とっつきにくい感じを与えますが、子どもは意外なほどのめり込んできます。読んでやっている大人も骨太な内容にいつのまにか夢中になっています。子どもを子どもらしい世界に誘い、大人も大人の役割を自覚させられます。
特記のないものは、文・絵ともにエルサ・ベスコフです。
ポストカード
ベスコフをより理解するために |
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![]() 小野寺百合子 著 |
バルト海のほとりの人びと ベスコフのほとんどの著作の訳者である小野寺百合子さんの自伝的エッセイ。この本にはベスコフだけでなく、エレン・ケイ、リンドグレーン、トーベ・ヤンソンについても多くのページを割いていてくれる。スウェーデンという国の歴史に直に触れる思いがする。
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![]() 小野寺信、小野寺百合子 訳 |
児童の世紀 ベスコフは中学生の時、この本の著者エレン・ケイに直接教わっている。エレン・ケイは、この本の中でスウェーデンの母親たちに呼びかけた。「・・・体罰の厳禁、階級別と性別を撤廃した学校組織、そして教育の機会均等・・・」極めて卓越した内容は、外国でも大きな反響を呼んだという。
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ベスコフの絵はがき単品売りのカードもあります。(スウェーデンHjelm社製) 8枚セット 製作:Christofoor社(オランダ)
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「ラッセのにわで」より | 「ペレのあたらしいふく」より | 「ペレのあたらしいふく」より | 「いちねんのうた」より |
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「もりのこびとたち」より | 「もりのこびとたち」より | 「どんぐりぼうやのぼうけん」より | 「ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん」より |