職人さん応援絵本
先日古い友人のご自宅(築25年)に遊びに行かせていただきました。子育て中に新築したお宅で子育ての知恵がちりばめられた素敵なおうちでした。例えば、リビングから二階に上がることができる登り棒や雨が降っても大丈夫な玄関屋根、さらに南側の縁側にも屋根付きの洗濯干しがあり、裸足が気持ち良い廊下や階段。木をふんだんに使った室内は時を経ていい味が出て素敵でした。この家を設計、建築した方が、この絵本シリーズを作った杉村さんでした。
家や道具に関する絵本はいくつかあって、店頭でもおすすめしていますが、家作り(特に日本の)を支える職人さんについての絵本は見たことがありませんでした。杉村さんは職人さんを応援する為にこの本を作ったとおっしゃいます。どのページからも職人さんの誇り、プライド、自信があふれています。現在後継者不足で職人さんは激減、災害時にも直せる技術を持っている人が不足して大変だと、杉村さんは憂いています。そんな中、技術を学びに来ている外国の方もいるので、英語版も作ったとのことです。
そう言えば、私が生まれ育った家の裏手には瓦屋さんがあって、瓦窯があり、瓦がたくさん干してありました。この瓦屋さんも後継者はないようです。畳屋さん、左官さんも知り合いの方がいたなぁ、と懐かしく思い出しました。大事な技術が、次の世代へもきちんと受け継がれて行ける世の中になってほしいと心から願います。効率最優先の社会から、もう少しゆっくり生きられる世の中になればいいなぁと改めて思ったこのシリーズとの出会いでした。
(スタッフ直子)