オオカミが来た朝


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商品の説明

本書はオーストラリアを舞台にした短編の連作集です。

最初は父親が急死したため働き口を探しに行く14歳の少年ケニーが主人公。自分が仕事をもらえなければ貧しい一家は離散の運命に!不安と責任に押しつぶされそうになりながらの道中、寄り道がきっかけで死にかけます。命の瀬戸際で悟ったのは、生きてさえいれば何とでもなる、ということでした。

続いては1950年代。認知症の大おばは娘時代の親友の死を記憶できず、何度も悲観に暮れ、それも忘れてふらふらと探しに行きます。ケニーの娘たちは彼女に寄り添うことでちょっぴり成長します。世代を超えた青春の輝きや姉妹の絆が描かれます。

1975年のお話はウガンダからの難民のインド人一家の物語。ケニー夫妻が良き隣人として顔を出します。学校に弟を迎えにいった兄は、弟が本の中にウガンダで住んでいた邸宅に似た家の写真をみつけ、「ぼくの家だ」と言ったせいで嘘つき呼ばわりされたことを知ります。写真はウガンダでの辛い記憶をも呼び起こします…。

紹介した3編以外に、乱暴者の難読症の少女にスポットを当てた物語と、1991年の空爆におびえるイスラエルが舞台の物語、両親の不仲に心を痛める2002年の少年の物語の3つの作品が収められていますが、いずれもケニーやその娘たちに関係があります。

それぞれの時代に居合わせているかのような臨場感があり、ウガンダの痛ましさやイスラエルの緊迫感には圧倒されました。重めのテーマですが、どの作品にも希望や生命力が感じられます。

私も時に流れや命のつながりの中の一点なんだなあ、としみじみ。「今」と「この先」に思いを馳せるために読むべき1冊。

(コプタ通信2020年1月号より つきちゃんこと築山真希子)

商品詳細

作: ジュディス・クラーク
訳: ふなと よし子
寸法: 20×14cm
内容: 240ページ
製作: 福音館書店 (日本)
初版発行日: 2019年09月15日

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