ブロック・ノート・シリーズ/ブルーノ・ムナーリのデザイン教本

空想旅行


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  • 空想旅行/ブルーノ・ムナーリ
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内なる子どもの目をひらき 手を動かして考えるデザインの本

ついに「ブロック・ノート」シリーズが日本語化!

今まで注目されてこなかったムナーリの「ブロック・ノート・シリーズ Series Block Notes」 ですが、2018年、ついに2作品が邦訳されました!

シリーズ「ブロック・ノート」

ムナーリとムナーリとコッライーニ出版が企画した、考えるきっかけを与えるためのシリーズ本。ポケットに入れて持ち歩き、好きな時に気軽に読める、哲学的な内容のものもあるが、最小限のテキストで、わかりやすい言葉を選んでいる。表紙を本の世界への扉のように考えたムナーリは、穴をあけたり切り込みを入れたりして、読者の好奇心を刺激している。

(生誕100年記念ブルーノ・ムナーリ展「あの手この手」より)



シリーズは全て同じ判型で、文庫本より一回り大きいだけのコンパクトなサイズです。表紙も銀色で統一され、さらに少しだけ穴が開けられたりして、見る人をワクワクさせます。

また、ムナーリの9冊だけかと思いきや、他の作家も参加していて全部で14冊あります。ムナーリは1992年から1997年まで、このシリーズの編集者として関わってもいたようです。

完璧な日本語化

この日本語版を手に取って、最初に驚いたのは、イタリア語版(コッライーニ社)と全く同じ質感です。サイズはもちろんですが、表紙の紙質も全く同じで、日本語版とイタリア語版を並べても違和感がありません。

また、エディトリアルデザインも美しく、日本語になったときにありがちな、野暮ったさみたいなものは微塵もありません。文字のタイプフェイス、サイズ、字間・行間の設定も丁寧に、かつ奇を衒うことなく、長い時間に耐えうるど真ん中の仕事をしてくれています。これには本家のコッライーニ社もきっと驚いたのではないでしょうか?

翻訳者の阿部雅世さんは、これまでムナーリの著書『ムナーリのことば』『正方形』『円形』『三角形』を訳されてきた方で、知る人ぞ知る高名なデザイナーです。ご自身がデザイナーだからこそムナーリの言葉がより深く響くのではないでしょうか。ムナーリのシンプルな言葉に呼応するように、削ぎ落とされた、でも豊かな言葉が選ばれています。

今こそ必要な「手を動かして発想を広げる」本

この本の面白さは、ランダムに配置された21個の点を題材にして、それを直線で結んだり、曲線で囲んだり、と様々なアプローチでひたすらしつこく展開していくという、かなり実験的なスタンスでしょう。これでもか、とばかりに様々なアイデアが詰まっています。ページをめくるたびに、ムナーリの手描きのスケッチと、短い言葉がリズミカルに飛び込んできます。次から次へと展開するアイデアに、ハッと気づかされたり、驚かされたり、ユーモアにクスリと笑ったり、なるほどとうなづいたり、そしていつの間にか、自分のアイデアを考えたりもしています。

「デザイン」がデジタルデバイスの中で生み出されている今、発想そのものが逆に「道具」に縛られてしまう可能性を私なんぞは危惧しています。だからこそ、制約の少ない手作業で、発想をしなやかに広げていくこの本は大きな意味があると思います。

デザインに関わる人、発想をしなやかにしたい人、アイデアにユーモアを加えたい人、そんな方にお薦めの一冊です。

「ファンタジア」の中で旅を

原題を直訳するとこんな感じでしょうか。「ファンタジア」はムナーリにとって特別な言葉で、「これまでになかった新しいことを考えださせる人間の能力」で、基本的な活動として「ある状況を転覆させることであり、反対にしたり、対立させたり」「一ではなく多にする」「類似するもの同士の関係」「交換または代用」といったアプローチが紹介されています(以上「ファンタジア」(1977年)より)。ムナーリは、ファンタジアは才能や感性といった曖昧なものではなく、技術だと捉えています。

この「空想旅行」は、21個の点を使って、ムナーリ自身が「ファンタジア」を活用した生々しい具体例です。それに触れることができるだけで、かなり貴重な体験になるのではないでしょうか。「ファンタジア」も併せて読まれることをお薦めします。

(佐々木)

紙にちらばった21個の点を線で結ぶとしたら? 多様なバリエーションによって物事のさまざまなつなげ方、グループ分け、関連づけの方法を無限に発想する力を鍛える。ムナーリの詩的空想に満ちた、美しい見立ての数々に導かれ、視覚表現によるコミュニケーションの基礎を学ぶ演習帳。

これは、ものごとの様々なつなげ方、まとめ方、関係づけの方法を次から次へと発見する遊びです。―ブルーノ・ムナーリ

伝説のデザイン教本 「ブロック・ノート・シリーズ」

ムナーリは、誰にもわかるやさしい言葉と絵を使って、デザインを学ぶための本をたくさん作りました。本書は晩年のムナーリがイタリアのコッライーニ出版の編集室で、新しいデザインの教科書の夢を語りながら、その場で装丁まで仕上げてしまったという伝説の教本BLOCKNOTESseriesの一冊です。内なる子どもの好奇心を全開にしてたくさんの不思議を観察し、空想の力を借りて誰にも見えていなかった真実を発見する。驚きと歓びに満ちたムナーリ流デザインの学び。心ゆくまでご堪能ください。 ― 訳者 阿部雅世

著者プロフィール

著)ブルーノ・ムナーリ(BrunoMunari)

1907年ミラノ生まれ。イタリアの前衛美術活動「未来派」に共鳴し、造形作品の発表をはじめる。1930年代よりグラフィックデザイナー、アートディレクターとして本の編集や装丁を手がけ、戦後ダネーゼ社をはじめとするプロダクトデザインの仕事も多数。1954年、55年、79年にコンパッソドーロ賞を受賞。子どものための実験的な絵本やワークショップによっても世界に知られ、1974年、84年に国際アンデルセン賞を受賞。60年代以降、ハーバード大学で視覚表現によるコミュニケーションについて講義を行うなど、新しい時代のためのデザイン教育に尽力。1998年の没後なお、創造の本質に迫る教育の普及に貢献し続けている。

訳)阿部雅世(あべ・まさよ)

1962年東京生まれ。法政大学工学部建築学科卒業。イタリア・ドムス・アカデミー工業デザイン科マスター修了。MasayoAve creation| SED.Lab所長。ICFF2000 Editor’s Award, A&W Mentor Award 2006 ほか、建築、工業デザイン、素材研究などの幅広い分野で国際デザイン賞を受賞。ベルリン芸術大学、エストニア芸術大学教授を歴任後、2016年よりベルリン国際応用科学大学教授。著書に原研哉との対談集『なぜデザインなのか。』、訳書にブルーノ・ムナーリ著『ムナーリのことば』『正方形』『円形』『三角形』のほか、オスカー・ニーマイヤー著『ニーマイヤー 104歳の最終講義 空想・建築・格差社会』(以上、平凡社)がある。

(出版社サイトより)

商品詳細

作: ブルーノ・ムナーリ
訳: 阿部雅世
寸法: 16.0×12.0cm
内容: 126ページ(並製)
製作: トランスビュー (日本)
初版発行日: 2018年07月21日(オリジナルは1992年コッライーニ)
原著: VIAGGIO NELLA FANTASIA (Maurizio Corraini srl)
本・絵本