雪の森のリサベット

商品の説明

雪がどっさり積もった翌日、妹のリサベットはお手伝いのアルバとふたりで町へクリスマスの買物に出かけました。姉のマディケンは、熱が出たのでお留守番です。はしゃぐリサベット、がっかりするマディケン。ところがアルバが買物している間にリサベットは、知らない人のそりにとび乗ってしまいました。そりは、どんどんすすみ、ようやく止まったところは町から遠く離れた森の中でした。酔っ払っているおじさんはリサベットをそこに降ろすと行ってしまいました。かわいそうなリサベット。雪は降るし、寒いし、知らない所で一人ぼっち。どうなってしまうのでしょう。迷子になってしまったリサベットの心細さ、それをなんか克服してがんばるけなげな生命力、なかなか帰ってこない妹を胸がはりさけるくらい心配するマディケンの気持ち、また幼い姉妹を支える周りの大人達の愛情をリンドグレーンはていねいに見事に描いています。読んだ人の胸の中にいつまでもリサベットとマディケンの姉妹がいきいきと生き続けてくれることでしょう。リンドグレーン作品でおなじみのイロン・ヴィークランドの絵が想像力の助けになります。読み物といっても、もともと絵本として書き下ろされた絵なので、カラーで数量も多いのが嬉しい。（山崎）