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泣いて学校から帰ってきたお姉ちゃん。聞くと○○ちゃんにいじめられたらしい。次の日仕返しに妹は学校へ。○○ちゃんは学年も１つ上。なのにその子とジャングルジムから飛び降りる勝負をすることに。その結末はどうなったかは読んでのお楽しみなのだが、問題はどっちが勝ったかではないところがこの作家の素晴らしい所以だ。「ジャングルジム」をふくむ五編を収録した読み応えのある短編集。

（コプタ通信2023年6月号より　柿田）

おねえちゃんは目をまっ赤にして、玄関に立っていた。「泣いたの？どうしたの」と、あたしはきいた。

思いがけず、年上の子と〈どっちが強い〉か決めることになった小学生の女の子・すみれ。

あたしはばかだ、と思った。どうして、こんなことになっちゃったんだろう。こんなこと、したくない。いやだ。だめだ。

少女の揺らめく気もちをこまやかに描いた表題作「ジャングルジム」をふくむ五編を収録した短編集。（小学中級から）

いろんな家族がある。子どもにとっては、いっしょにくらしている人は家族だ。家族はいっしょにごはんを食べたり、あそんだりする。でも、それだけじゃなく、ときには気もちがばらばらになることもある。さみしい気もちになることもある。人生のいろんなことを考えるもとになっているのが家族だと思う。──岩瀬成子

（出版社サイトより）