笑う化石の謎

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舞台は19世紀のイギリス。13歳のビルの父はダリア栽培事業家に雇われている園芸家です。品評会に出す花を任されるほど優秀でしたが、ビルが出したアイディアのせいで出品作がいかさまと認定されて解雇されてしまいました！

ビルは責任を感じてコプロライトと呼ばれる石の採掘場で働き始めます。当時、ビルの住んでいる村で盛んに採掘されていたコプロライトは肥料として使われる地層で、アンモナイトなどの化石がたくさん含まれています。ビルは採掘場で見つけた化石を近郊の町ケンブリッジに売りに行き、化石を研究する教授に出会います。やがてビルは笑っているワニの顔のような化石を見つけるのですが…。というのが大きなあらすじ。

そこに村に引っ越してきたビルの叔母一家をめぐる話が絡みます。叔母の姉である母はビルがいとこのアルフや叔母とつきあうことを禁じますが、その理由とは？！さらに物語後半では採掘場の作業員小屋で放火事件があり、叔父に疑いがかけられます。ビルは真犯人を突き止められるでしょうか？

久しぶりに正統派のイギリス作品を楽しみました。あとがきによると、実在した村や人物がたくさんちりばめられているそうです。翻訳作品が好きな方におすすめしたい１冊。本が好きなら４年生くらいから読めると思います。

（コプタ通信2018年6月号より　つきちゃんこと築山真希子）