「ムーミン谷の十一月」読了

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おととし2006年の夏ごろから、ずっと読んできたムーミンシリーズの最終巻「ムーミン谷の十一月」を今朝読み終えました。全9巻を2年近くかけて読んだことになります。読み終えてしばらくは、子ども達と「あの巻が面白かった」などとムーミン談義をしてしまいました。学校へ行く時間が迫っているというのに(笑)。

特筆すべきは、この物語ではムーミン一家は家を留守にしていて登場しないという点です。「それで物語が成り立つのか?」と思われるかもしれませんが、ムーミン家に集まってきた、フィリフヨンカ、ホムサ、ヘムレン、スナフキンたちが、静かに物語を繰り広げます。大きな展開や起承転結はないのですが、登場人物達ひとりひとりの小さな物語が、ほどよく煮込まれて、深い味わいを醸し出しています。

前作の「ムーミンパパ海へ行く」では、ムーミン一家は、ムーミン谷を離れ灯台のある島で生活します。おそらく、その時のムーミン谷がこの物語の舞台なのでしょう。つまり、小さな島とムーミン谷という2つの場所で同時進行的に起こっていた2つの物語ということができそうです。また、どちらの作品も、それまでにあった冒険やドラマがすっかり姿を潜め、たんたんとした日常生活がベースの物語になっています。さらに、語られる物語も登場人物の内面に深くかかわってきます。そういった点で2つの物語は対をなすものといえそうですが、この2つの物語がシリーズの最後になったことも考えると、登場人物を含め、ムーミンの物語そのものが成熟したのでしょうね。

そんな訳で、この2冊は小学生というよりも中高生に読んでもらいたいな?なんて思います。さて、次は何を読もうかな?。

□ムーミン、トーベ・ヤンソンの本 http://www.hyakuchomori.co.jp/book/moomin/bk_moomin.html

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