ドイツの旅2000

2000年ドイツの旅報告会 2000年02月12日(土)

クルト・ネフ氏に会う

1月31日に成田を経って、フランクフルト経由でバーゼルへ。駅前はものすごく高いので、日本でメモしていったホテルをタクシーの運転手に捜してもらう。1人5000円以下の格安ホテルを見つけることができた。スイスはとても物価が高いので、このホテルはラッキーだった。自動便座洗い付き便器があった。

ネフさんのお宅のネフ・ギャラリー

翌日(2月1日)、レンタカーでネフさんの家へ。一度、空港まで行き、フランスへ行くためのレンタカーを捜す。国際免許証が必要だった。「小さめの車を」と言ったら、プジョーの最新型の小型車を貸してくれた。乗ったとたん、どっちに行っていいかわからず、周りの人に聞きながら、アウトバーンへ。200kmくらい走って、約4時間でネフさんの家へ「教会の横の菩提樹の木のそば」という言葉を頼りに捜したが、迷いに迷って、午後2時過ぎにやっと到着。「おおかみの様におなかが空いている。」と言うと、昼食(ピザのような、パンケーキのようなドイツかフランスの典型的な料理らしい。RACLETT)をご馳走になる。ネフさんも食事をせずに待っていてくれたらしい。「2泊していくんだろう?」と聞かれたので、「いやいやそんなにお世話になる訳にはいかない。」と答えると、「日本人は早い。」と言われた。

ネフさんのお宅の工房

ネフさんの家は、古い農家をリフォームしたもので、素敵な絵や工芸品が飾ってあり、ゲストルームはホテルのような落ち着いた空間になっていた。家の中には工房があり、未だにおもちゃの製作をしているそうだ。家の中には、ものすごい数のネフ社やその他のおもちゃがたくさん飾ってあった。「ネフさんの家はまるでネフ美術館ですね。」と言ったら、「そうだそうだ」とうなづいていた。何時間いても飽きないほど、面白いおもちゃがいっぱいあった。ネフさんは、自分の作品をこよなく愛しているようで、自分の作品のこととなると、「どうだ面白いだろう」と目を輝かせて話してくれる

フランスに住んでいることで、お金持ちに思われがちだが、実際はそんなことはない(決して金持ちではない)ようだ。ニキティキの西川さんの話では、ネフさんはおもちゃ屋を始めようとした時に、「もう金持ちにはなれない」と決意したらしい。

ネフさんには大変お世話になり、ひざを交えて話ができて、大変よかった。歯に衣を着せない言い方で、いろいろ厳しい助言もいただいた

ネフさんの話を伺いながら、ヨーロッパの文化の厚さと重さをつくづく感じた。日本はまだまだ未熟で、大人の社会ではないな。と思った。ものの売り方、もの作りの姿勢も違う。ヨーロッパの人は満ち足りている感じがする。その中で、ものを売っていくというのは、日本とは違う感じ。でも、日本では金持ちも満ち足りている感じはしないなー。ネフさんの家も確固たる歴史(ドイツ語では、物語と歴史と同じ単語)を感じてしまう。文化の違いを感じ、色んなショックも受け、翌日は正直言って少々落ち込んでいた。

ニュルンベルクおもちゃメッセ

3日目(2日)は、昼にバーゼルの空港に戻って、3:15のDBに乗って、ニュルンベルクへ。去年と同じウィットマンさんのお宅へ。お腹が空いているだろうと言って、シャンペンと夕食でとても暖かく迎えてくれた。

アンカー社ブース

4日目(3日)に、いよいよメッセへ。メッセ初日。メッセに入った途端、財布をなくしたことに気づき、あわてたが、気を取り直して歩き出す。今年は、メッセを4日間かけて、ゆっくり見れた。一つ一つのブースを丁寧に見ることができた。一生懸命見た感じ。ネフさんの話を聞いた後ということもあって、ものづくりへの確かな姿勢を強く感じた。

ブライトシュベルト夫人と

ネフやポングラッツはもちろん面白い。去年と同じブース(とてもいい場所)で、老舗って感じでやっていた。ケーセンは、おもしろかった。よっしーはでっかい狼を注文した。シュピールフォームも、新作はなかったが、よかった。

ブライトシュブルト氏と

1〜3号館は老舗でもちろんおもしろかったが、9号館あたりの新規のブースもよかった。2号館のエアツケビルケのおもちゃもおもしろい。ヘルヴィックさん(グリューンハイニヒェンの人)の手彫りの木のおもちゃなど。クボロ、スカリーノ、ストリートオルガンの店もおもしろかった。へラー、デュシマ、ヘルビック、アンカー、スピールフォーム。ネフやシンスにしても新作がバンバンあるわけではないけども、確固とした物作りの姿勢が伝わってきた。ネフやへラーなどを見ても、世代交代が進んでいる感じがするけれど、老舗は代が変わっても力強さがあると思った。努力していると言うことか。一つ一つの作品に、時代を越えて、世代を越えて、持ち続ける力を感じた。

ネフ社ブース(パフォーマンスをしているのはHeiko Hillig氏)

ネフの新作は登り人形とイマーゴ(IMAGO)だけだった。最初、ちょっと寂しいかなとも思ったけど、やはり、何度か行くうちにネフはすごいなと思った。ネフに行く時には、なんか、ドキドキしてしまったが、覚えていてくれて、向こうからいろいろ話しかけてくれて、とてもうれしかった。

ポングラッツ夫妻と

ゲームはメスピーとシュミットがおもしろかった。最後は、とてもいい気分で楽しく旅を終えることができた。

よっしーの感想、「珍道中だったけど、楽しかった。」

ゲームのシンス社

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