相沢の修理日記 17

17.ネフ社のいもむし「ジュバ」

ジュバ(ネフ社)を直します。
「ジュバ」はパーツがゴムひもでつながっています。このゴミひもが切れてしまいました。修理はちょっとむずかしいけど不可能ではありません。

(2007年1月 相沢康夫)



カルテ

  • 商品名:ジュバ(黄色)
  • 製造:ネフ社(スイス)
  • 状況:ゴムひもが切れてバラバラに…
  • 依頼主:Nさん(東京都)
  • 担当:相沢康夫

修理内容

1.ジュバは全部で12ヶのパーツで出来ています。このうち、頭とおしり(?)のパーツは2ヶずつ接着されています。一番はじのパーツと2番目のパーツがくっついている訳です。これをまず、はがす必要があります。頭(写真:右)とおしり(写真:左)、それぞれのパーツを水につけます。水分を含むことで木がふくらみ、接着部分がはがれやすくなります。ただ表面の塗装にヒビが入りやすくなるので、長くつけすぎないことです。私の目安は3時間です。
2.接着部分にカッターの刃をあて、金ヅチで軽くコンコン…
3.はがれました。一番はじの方にゴムヒモがくっついていますが、これはハッキリ言って不良品です。このゴムヒモは、回転した時、空回りする必要があります。そうでないと同じ方向に回転を加えると、切れるのは必至です。(ちなみに、この部分は今の製品は直っていますので御安心を…)
4.ゴムヒモをペンチで引き抜きます。
5.こんなパーツに分かれました。パーツは水を含んでいます。これを乾燥させる為に48時間ほど放置します。
6.2日後。用意しましたのは太めのゴムヒモ。ホームセンターの自転車コーナーで買ってきたものです。
7.はじをコマ結びにします。2回結びました。
8.2番目のパーツから11番目のパーツまでゴムヒモを通します。
9.ギューっと、思い切り引っ張ったところでもう片方のはじも2回コマ結びをします。あとは頭とおしりをつければできあがりです。この2つはボンドで接着するのですが、大事な点は、ゴムを固定させない事、つまりゴムにボンドをつけずに、頭とおしりのパーツをつける事です。
10.ゴムヒモの結び玉が空回りしやすいように、はじのパーツ(頭とおしり)の穴を少し大きくします。(絶対にしてはいけない悪い例です。必ずクランプなどの道具を使って固定して下さい)
11.穴が大きくなりました。
12.頭とおしりを接着します。穴にボンドを入れないこと。(ゴムヒモが空回りする為です。わかりますね)
13.クランプで圧をかけます。
わーい、わーい
ぼく
なおったぞ〜!!

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