読み聞かせに向いている絵本36          『11ぴきんのねこ』

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P1100563.JPGこれは子供たちに大変人気の絵本です。
その証拠に、この本をある保育園で読み聞かせしようと持っていって、「今から読む本は・・・」と言いながら、これを取り出したとたん、「知ってる!」という歓声やざわめきが聞こえて来たのです。
いやー、びっくりしたな、もう。

この絵本は馬場のぼる作『11ぴきのねこ』本体1200円+税
〈あらすじ〉
11ぴきのねこはお腹がいつもぺこぺこ。ある時じいさんねこが湖に怪物みたいに大きな魚がいることを教えてくれる。
そこで11ぴきのねこはそれを捕まえに行く。
だが、そう簡単には捕まらない。手を変え品を変え、とうとう捕まえた!
「早く帰ってみんなに見せてやろう!」「それまでは絶対に食べないこと!」
でも、ここからが笑える。普通の絵本とちょっと違う結末がまっている。

これは馬場のぼる氏の絵本デビュー作だそうです。最初、出版社の社長が「絵本を出しましょう。」と持ちかけて来た時、「アラビアンナイト」の話に挿絵を付けるくらいに考えていたらしいのです。でも、出版社の社長が「絵本は挿絵じゃない。」という話をして、何年かたって、やっと出来上がったのがこの絵本だという事です。

馬場さんは「私の絵本は子供のためにならない。」と言っています。そう言う作品を描く気はないと。でも、ここに描かれたねこたちの行動こそ、ある意味、子供の本質、人間の本質と言えるかも知れません。本当に生き生きした子供観を持っているからこそ描けた絵本だとも言えるような気がします。

P1100565.JPGこの同じ出版社から『馬場のぼる こどもまんが集』本体2000円+税が出ました。もう読むことが出来なくなっていた馬場氏のまんがを改めて読み、馬場氏の本質にせまることができたような気がしました。
今なら馬場のぼる大ファンの我がスタッフ相沢康夫が作った別冊(惜しくも入れられなかった漫画4編、馬場氏のおくさまの許可を得ています。)を付けて販売しています。


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