読み聞かせに向いている絵本 30        『エンソくんきしゃにのる』

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今日、絵本作家のスズキ コージさんから「ヤメマイカ浜岡原発」というチラシが届きました。お客さんにまいてねってことです。(写真下)
コージさんは浜松出身、故郷と故郷の祭りをこよなく愛する人、浜松弁で浜岡原発を止めようというチラシを作ったわけですね。
このチラシの裏には「子供達を救おう!」というメッセージがこれもコージさんの絵で描かれています。この言葉ぐっと来ますね。
さて、そういうわけで、今日はそのコージさんにちなんで『エンソくん きしゃにのる』という絵本を紹介しますが、これは上の絵本と同じ初めて1人でする体験の絵本でもあります。

〈あらすじ〉

ほげた町に住む男の子エンソ君は、おじいさんの所に遊びに行くのに、今日初めて1人で汽車に乗ります。切符を買うとき「終点まで。」と言わなければならないのに「ほげたまで。」と言ってしまいました。緊張しているせいです。この様子を一部始終見ていたおばさん(これがコージさんそっくりです。)と汽車の席が同じボックスになりました。ちょっと心強いですね。おばさんは途中で降り、その後羊飼いと羊の群れが乗り込んで来て、汽車の中は羊だらけになります。ぎゅうぎゅう詰めの中、エンソ君は駅弁を食べたり羊の温かそうな毛皮に寄りかかって眠ったり…。やがて終点に着き、おじいさんと会います。

子どもが1人で初めてという体験はどんな場合も不安ですが、その心情を見事に表わしているだけでなく、無国籍的な異国情緒を描いたことで、読者をファンタジーにも連れて行ってくれる不思議な絵本です。
細かい絵が魅力的な絵本なので読み聞かせは少人数でできる所に向いています。4歳から

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