読み聞かせに向いている絵本 29         『くまのコールテンくん』

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大地震、その後の大津波では子どもたちも大勢被害にあいました。
今、私のところには、被災した子どもたちに本を送ろう、読み聞かせボランティアに行こう…という人たちの話が届いています。
そうした行為に私は本当に頭が下がります。
でも、どういう場合も、本は一瞬ではありますが現実を忘れさせてくれ、ファンタジーの世界に連れて行ってくれます。そしていい本であれば、読み終えたとき、心が成長していたり、不安を安らぎに変えてくれたりする効果があります。
また、全く違う世界をかいま見て遠い世界に思いをはせたり、主人公になりきって一喜一憂しながらも最後は心を満たすことができます。
被災した子どもたちにも是非本の世界が届くことを祈っています。

さて、今回紹介する『くまのコールテンくん』(ドン=フリーマン作・絵、松岡恭子訳、本体1200円+税)は何でもない日常の中にあるちょっとしたドラマを描いていて、読んでもらった子は冷や冷やしながらも、クマのぬいぐるみと気持ちを一にして、最後は大いなる満足感を得ることができるでしょう。

コールテンくんはデパートのおもちゃ売り場で売られていたぬいぐるみのくまです。おもちゃ売り場では動物も人形もみなはやく誰かが自分を家に連れてってくれないかなあと待っています。
ある朝リサという女の子が、お母さんと買い物に来て自分がほしいと言われます。でも、お母さんはもうお金使っちゃったしボタンが一つ取れているからだめと言います。
その晩コールテンくんはボタンを探しに暗いデパートをうろうろ、警備員に見つかり元にもどされます、ボタンは取れたまま。
でも、明くる日、またリサがやってきてボタンがない自分を買って、とうとう念願の家に連れて行ってくれます。

リサはボタンをどうしてくれると思いますか?
そして「ずっと前からともだちが ほしいな」って 思っていたコールテンくんは そう、
ちゃんと友達を見つけたのです。

ストレートに入ってくるストーリーは幼い子どもの心をとらえること請け合いです。
そしてこのお話は、子どもにとってぬいぐるみや人形がどんな役割をするかを見事に描いています。

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