【終了】絵本を読んで哲学してみませんか?

絵本をより深く楽しむ会

  IMG_2244.jpg 「哲学」ってなんだか難しそうな言葉です。でも、私たちは「自由って何?」「生きるってどういうこと?」「愛するって?」…と日頃からそうした問いに直面したり、考えたりしています。あるいは、落ち込んだ時その理由を考えたり、いろんな人や事柄に偏見を持たないように思いを巡らしたり、そうしたことを親しい人と話たりします。さて、それは哲学してるって事でしょうか?あるいは、子どもが発する問いこそ哲学的という人もいます。日常、子どもと絵本を楽しむ私たちも、ちょっと立ち止まって、哲学の世界に一歩足を踏み入れてみませんか?

IMG_2663.JPGゲストに静岡大学農学部教授で文学博士(専門は哲学、倫理学、生命環境倫理学)の竹之内裕文先生をお招きし、絵本『かないくん』(谷川俊太郎作、松本大洋絵)を取り上げ、会の進行をしていただきます。

参加費は1人1,000円(会員/中・高生/学生800円)、オーガニックなおやつ&ドリンク付き
先着4名さままで1台300円で駐車場をご利用頂けます。

対象:親、保育者、学校の先生、図書館員、読み聞かせボランティアをしている方、絵本が好きな方、中・高校生、大学生…。
会や駐車場の申し込み予約はお電話で。054-251-8700(写真は竹之内裕文先生)

IMG-5179.JPG(以下は終了してからの文、会の様子です。)

まず、竹之内先生からプロジェクターを使った自己紹介や、死についてル・グインの『ゲド戦記』、長田弘の『死者の贈り物』からの引用文を取り上げた後、柿田が『かないくん』を朗読しました。

IMG-5175.JPGその後、ある五つのテーマについてグループに分かれ、人の意見を最後まで聞く、その時発言者はコミュニティーボール(写真で竹之内先生が手にもっているもの)を持つといったルールの説明を受けた後、30分ほどじっくり対話をしました。

(ちなみに五つのテーマは1,「死」を「重々しく」も「軽々しく」も考えないとは 2,「死んだら終わりまで書ける」とは 3,死とともになにが「始まった」のか 4,絵の中に頻繁に出てくるウサギは何を意味しているのか 5,お葬式で笑ってしまうこと です。)

それから45分ほど、対話の中で出てきた印象深かったことなどをグループごとに発表し、それについても話したい人はその場で発言しました。

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IMG-5169.JPGそれらを竹之内先生が板書したのが最後の写真です。

以下、参加者からの感想

その1

先日の哲学カフェありがとうございました。
日常、数字相手がメインの仕事を行う中、なかなか死生観等について深く考えることがなかったので、とても興味深かったです。

また、参加者の方の中には、様々な経験の方がいらっしゃって、多種多様な「死生観」をうかがうことができ、視野が広がった気がします。

なかでも、「人の死」について、同じグループの方が「人の死を徐々に忘れていくと
いうのは自然なのではないか」という意見があり、自分自身似たような経験があり、
少し後ろめたい気持ちになっていたのですが、とても救われた気がしました。

また、こういった機会にはぜひお話を伺ってみたいと思います。
その2
「死んだら終わりまで書ける」が気になるグループ。
気になる場面ごとにグループを作って話し始めたが、だんだん他の場面や言葉についても話が広がり、またベトナムからの留学生がいたおかげで異文化に気づいたり、とても面白い話し合いになっていったと思う。テーマの死については、それこそ「死んだら終わりまで書ける」ことなのでもちろん結論のようなことがまとまったわけではないが、初めて会った人同士で、子どもの頃に死をどうとらえていたか、など深いことを語りあえたことがよかった。
まんなかに絵本を置いて話し合うのは、受けとめ方や気づきの違いを知ることができて、ひとりで読むだけより核心に近づけると思う。 後からも、まだ考えたりしている。
最後に他のグループとのシェアの時に、「身近で死を経験していない私は・・・」とおっしゃった若い方に、
「実際に経験していないことも、絵本や文学のなかで疑似体験しているから大丈夫」と言ってあげたかったと思ったり。

個人的には、また別の本、別のテーマでもできたらいいなと思う。もっと時間がほしかった。
最初に先生からキーワードを出してもらってグループ分けしたけれど、(追加のキーワードも出せたのはよかったけれど)結局、話は絵本全体に広がるので、「最初の切り口」はなくてもよかったかな、と思った。 グループになってから、どこが気になるとか話し始めても大丈夫だったかと思う。  
あるいは、参加者があらかじめ本を読んであったら自分の話したいところをそれぞれ出し合ってキーワードを作るところから参加者がやってもよかったかもしれない。
(ラボで日常的に物語について感じたことやはてなと思ったことを話し合っている私にとって、さほど新鮮に思わなかった死生学カフェですが、他の方たちはどうだったでしょう? でも帰りに、また会って話したいね、といって別れたので、皆さん気持ちよく話されたと思います。)

以下、グループでの話し合いのメモ

友達がなくなって「死んだらひとりぼっちなのか?」と思った昔のことを思い出したおじいちゃんは、今まで生きている間にはわからなかった「ひとりぼっち」かどうかが死んだら分かると言っている。ひとりぼっちじゃないかもしれない。
現にこうやって思い出してもらって、存在感がある。
誰か(おじいさん)の心のなかに存在している。
死んでから金井君に会えたらどんな続きを書くのかなあ?
谷川俊太郎が好きだが、いつも言いたいことを全部は言うわけじゃなく、行間に書く。
おじいさんは形に表して書くのではなくて、つまり最後まで書くつもりはなくて、読み手に委ねて完結してると思う。
おじいちゃんは道しるべとして絵本をここまで書いて完結してる。
委ねられた孫娘が「始まった」と思ったのはそういうこと、委ねられて続きを考え始めている?

「金井くんはおじいちゃんの先輩」と受け止めた孫娘がすばらしい。
「まだわかならいことがあるって素敵」という言葉もいい。

ウサギも気になっていた。
金井君を思い出すところでウサギが出てくる。
ウサギって日本ではどんなイメージ?とベトナムのF君。
弱いとか優しいとか・・・・金井君は動物係だったのかな?
日本の学校ではよく飼われているから、金井君が学校に来たかったという気もちを感じる。
F君が、「死んだらまた会える」というのは東洋的な思想だと思う。
西洋では死は終わりなのではないか。日本人は仏壇とか死んでも縁がきれない。
それは宗教によっていろいろだよね。
宗教は、死の痛みをどう和らげるかというためのもの。
死は全ての人に平等、それをどうとらえるか。
子どもの頃、眠れないほど死が怖かったので母に尋ねたら、「死んだことがないからわからない」と返事されたことを思い出した。 
生きるのも死ぬのも恐れてはいないが、つながりがあって生きていると思うから、一番怖いのは「孤独」だと思う。
金井君はおじいちゃんに思い出してもらえたから孤独じゃなくてよかった。ひとりぼっちじゃない。
読み聞かせの活動をしている人たちなので、中学生には読んでほしい、という話になった。


その3
保育の勉強をしながら、福祉関係の仕事をしている20歳の方から。

百町森に来たことは、初めてで、絵本のお話しでもある「かないくん」について、たくさんの方々とお話しの内容について共有することが出来て嬉しかったです。かないくんの気持ちや周りの人の気持ちを考えるととても、共感することが多くありました。今後も絵本についてもっと知り、沢山の方々と共有したいと思います。
同じ職場のスタッフも参加していて、とても良かったと言ってました。他の人にも伝えられたらいいなと思い、絵本を注文させてもらいました。
このような、絵本のお話しのイベントを開催してくださってありがとうございます。
名称:
絵本を読んで哲学してみませんか?
開催日:
2017/11/25(土)
時間:
18:30〜20:30
場所:
百町森 プレイオン
料金:
一般1,000円 会員、中・高生、学生800円(税込) オーガニックなおやつ&ドリンク付き
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