相沢の修理日記 06
06. セラ(3枚はがれ)
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/i/06_naef_cella.jpg)
![](/toy/i/NINAF9608_00_L.jpg)
ネフ社の定番商品「セラ」の修理プロセスを再度ご紹介しましょう。
今回の修理品は3枚の板が全てはがれてバラバラになっています。2回目でご紹介したのは、1枚だけはがれた状態でしたが、その時とは修理方法が全く違います。
どんな風に違うかをとくとご覧あれ!
(2005年10月 相沢康夫)
カルテ
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_01.jpg)
- 商品名:セラ
- 製造:ネフ社(スイス)
- 依頼主:Iさん(東京都)
- 状況:大きい方から5番目のパーツが3枚ともバラバラ。
- 担当:相沢康夫
修理内容
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_01.jpg)
1.3枚の組合わせは2種類ありますが、元の状態に戻すのが、精度の上でも肝心です。3枚とも同じ形なので、はがれた面の塗装や接着跡の形を調べて、元の組合わせを確認します。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_02.jpg)
2.接着面を見ると、この組合わせは、本来の組合わせではなさそうです。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_03.jpg)
3.接着面の塗装がぴったり合います。これが本来の組合わせです。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_04.jpg)
4.3つの組合わせが決まって、正しい位置関係が確認できました。
ここがポイント!
3枚がバラバラになったセラを修理する場合、先に2枚を接着してから、3枚目を接着するやり方だと、どうしても精度が出ません。3枚イッキに接着することが大事です。
3枚がバラバラになったセラを修理する場合、先に2枚を接着してから、3枚目を接着するやり方だと、どうしても精度が出ません。3枚イッキに接着することが大事です。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_05.jpg)
5.修理するパーツの外側・内側のパーツとの間に隙間ができないことを最優先に考え、外側のパーツをガイドにして、3枚がきちっと収まる位置を割り出しながら、一度に貼り合わせます。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_06.jpg)
6.間髪を入れず、内側のパーツを押し付けて、はさみこみます。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_07.jpg)
7.外側パーツ〜修理パーツ〜内側パーツの隙間がなく、ガタつきがありません。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_08.jpg)
8.このまま、約5分間、軽く仮止めします。
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_09.jpg)
9.仮止めしたら、クランプ3本を使って本締めします。(3時間以上)
![](https://www.hyakuchomori.co.jp/column/repair/i/06_naef_cella_07.jpg)
10.完成!またカンペキな仕事をしてしまった…(とつぶやくアイザワ)。
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