つみきのえほん1 ぼうしころころ

リグノが絵本の主人公になっちゃった

ありそうでなかった「積み木を主人公にした絵本」。実際のところ、子どもたちはこの絵本のように、積み木を使っていろんな物語を遊んでいます。それだけに、安易に流れれば「こんなもんでいいだろう」となってしまいそうですが、きっちりといい絵本に仕上がっています。

「めっきらもっきら どおんどん」「きょだいな きょだいな」で、骨組みのしっかりしたおはなしと、いきいきした言葉を紡ぎ出した長谷川摂子さんによる文は、簡潔で品があり、それでいて温かいまなざしにあふれています。何の違和感もなく、すーっとおはなしの中に引き込まれてしまいます。

あかくんとあおちゃん、きいくんとみどちゃんは仲良し4人組。ある日、たがいの帽子をとりかえっこしました。すると帽子が風にとばされて、川に落ち、ながれていってしまいました。4人は帽子を探して、町に向かいます。そして時計台のてっぺんにのっかった帽子をみつけました。さっそく肩車して帽子をとろうとしますが、届きません。そこで、みんなで力を合わせて時計台を押しました。「うん、うん、よーいしょ」すると、時計台がぐらりとゆれて…!

軽妙なストーリーで楽しむ「つみきのえほん」第1部。(出版社解説より)

また、積み木に表情を与え、画面に躍動感と美しさを与えている田宮俊和さんの構成も素晴らしい。ちょっとした仕草や動きに4人の性格が見えたりして、そんなユーモア感覚もいいですね。4人組の中に自分の子どもの姿を見つけてしまう親御さんもいるのではないでしょうか?(きいくんが我が家の次男坊に見えて仕方のない私です…)

撮影の下里幸夫さんは、ニキティキカタログの仕事をずっとされている方だけあって、リグノの美しさをきちんととらえています。こうした一流の仕事から生まれた、クオリティの高さ、美しさも特筆ものです。

しかしながら、この本の一番画期的なところは、ネフ社のリグノを使ったということでしょうね。ネフ社こそ、世界一の積み木メーカーと考えているのは、私たちだけではないと思いますが、知名度が低いため、こういった場面で使われることは少なかったように思います。関係者の皆様の慧眼に喝采を送りたいと思います。

(2008年4月 佐々木)

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価格:
税込1,365円(本体1,300円)
文:
長谷川摂子
構成:
田宮俊和
撮影:
下里幸夫
解説:
相沢康夫
寸法:
22×21cm
頁数:
32p
初版:
2008年
  • つみきのえほん ぼうしころころ
  • 1,300円+税(8%税込1,404円)
  • 販売終了


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