岩波少年文庫 別冊

なつかしい本の記憶


なつかしい本の記憶:きょうだい対談トップは、中川李枝子・山脇百合子コンビ。
  • 岩波少年文庫 なつかしい本の記憶
  • 640円+税(10%税込704円)
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岩波少年文庫の50年

表紙の装丁も「なつかしい」、少年文庫50周年を記念した本です。ブックガイドではありませんが、この本を読むと、「あれも読みたい、これも読みたい」状態になること間違いなしです。

私は、2009年に中川李枝子さんのお話を伺う機会があり、そのバイタリティと子どもの頃の克明な記憶に驚いたことがあります。その時印象的だったのが、戦前戦中の本の少ない時代、また時代的にも子どものための本が少ない時代に、家にある本を奥付けまでなめるように読んでいたこと、そして、戦後、図書室(それは美術室に置かれた長机だけだったそうですが)に置かれた岩波少年文庫が本当に面白かったこと(それを語る中川さんを見ている私にもひしひしと伝わってきました)でした。この本には、そのエピソードもしっかり入っています。

斎藤惇夫さんの講演は、創刊当時のエピソードを、石井桃子さんや瀬田貞二さんの話なども織り交ぜながら、自分自身の体験として語っています。裏話の中には「なるほど、そういうことだったのか」と感心することもたくさんあって、勉強にもなります。しかし、なによりも斎藤さん自身が、小学四年生のときに出会った「宝島」や「ふたりのロッテ」をはじめとする少年文庫を本当に愛しているんですよね。その熱い思いが活字を通して、びんびんと伝わってきます。

ケストナー好きの猪熊葉子さんのエッセイには、『ふたりのロッテ』を「馬鹿げたファンタジー」と決めつけるオランダの女性社会学者に腹を立てながら議論をするくだりがあり(これがIBBYの大会の昼食時だったというのが興味深い)、私も思わず腹を立てながら、猪熊さんの主張に溜飲の下がる思いをしました。また、瀬田貞二さんの「子どもと文学ーファンタジーの特質ー」は、『ガリヴァー旅行記』から始まって、『アリス』、マクドナルドの作品、『夢を追う子』『サル王子の冒険』『ホビットの冒険』『床下の小人たち』『ナルニア国物語』までを紹介しながら、ファンタジーとは何かを、分かり易く解説しています。この講演録は、「瀬田貞二 子どもの本評論集 児童文学論」(福音館書店)にも入っていますが、何せ1万円の本なので、文庫で読めるのはうれしい。巻末の刊行順書目一覧は、訳の変更も記され、資料として非常にありがたいものです。

ユニークな三組のきょうだい対談(中川李枝子・山脇百合子、池内紀・池内了、岸田衿子・岸田今日子)、斎藤惇夫講演「岩波少年文庫とわたし」のほか、雑誌のエッセイ等を収録。子どもと大人のための、個性あふれる楽しい読書案内。(裏表紙より)

商品詳細

年齢: 中学生〜
編: 岩波書店編集部
寸法: 17.5×12cm
内容: 250p
製作: 岩波書店 (日本)
初版発行日: 2000年06月16日

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