伝承− 人の一生を育てる2
生きつづけるということ
- 生きつづけるということ/阿部ヤヱ
- 1,500円+税(10%税込1,650円)
054-251-8700
「人間らしく生きること」が難しい今、伝承に立ち返る
商品の説明
「はじめに」のなかで、ヤヱさんは祖父母の果たす役割についてこう述べています。
昔から伝えられている子どもの育て方で子育てをするのは、祖父母の役目でした。(略)子育ては、お年寄りにとってはぼけ防止、子どもにとっては脳育て。手を使う遊びをしたり、昔話を語ったり、暇なしにつづけるようにできているので、どっちにも役立つように伝えられていると言われていました。
昔の人たちのこと、人としての生き方を教えてやれるのは両親ではありません。おじいさん、おばあさんです。核家族になり、離れて暮らしていても、「こう生きるんだぞ」と、人間らしく生きる後ろ姿を見せてやるのも、おじいさん、おばあさんです。
そして、祖父母の世代から教えられた言葉を紹介します。
おれたちの命は木の葉と同じで、時期が来れば枯れ落ちる。だが、自然に枯れ落ちる日までがんばることが大事なんだ。大木だって、どの葉っぱも強くなければ大木は守れない。おれたちもみんなが強くなければ人の世は守れない。おれたちの命は目立ちもしない一枚の木の葉のようなものだが、『おれなんか』と思うものではないんだぞ。自分の命は前の人たちの命を引き継いで、次の世代に渡してやる大事な命なんだからな
この本では、木の葉に生まれた、ももかと小太郎の対話を通して、「(昔から)伝えられている人の育て方を守った人たちは、生き方とか人の命についてどのように考えていたのか」を伝えてくれます。ももかは私を含めた現代の子ども、それに答える小太郎の言葉は、ヤヱさんが前の人たちから教えられて心に残っている言葉です。
小太郎さん、わたしの近くに変なものがいるよ。
葉っぱを食べているわ。
あっ、あれが毛虫なんだ。
わたし、毛虫に食べられてしまう。
こわいよう、助けてえっももか、がんばれっ。
自分を助けられるのは自分だけなんだ。
自分しかいないんだよ。
負けるな。強くなれっ。
意地を出して、ぐっとふんばれっ。
毛虫なんかおそれるなっ
商品詳細
著: | 阿部ヤヱ |
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寸法: | 19×13.5cm |
内容: | 117ページ |
製作: | 青風舎 |
初版発行日: | 2013年04月12日 |
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