月夜のみみずく

商品の説明

月夜に父と娘が森林へ踏み入り、みみずくに会いに行く。静寂の世界で親子も沈黙を守りながら進んでいきます。みみずくとの対面。なんと神々しい姿なのだろう。絵の迫力と言葉の力で伝わるその情景。文章で感じる女の子の胸の高鳴り。読んでいると不思議とドキドキしてしまいます。森の中にいる余韻をずっと感じていたくなるような気持ちになります。

親子の会話はなくとも女の子の心境で進むこの絵本。工藤直子さんの訳が素晴らしく、きれいな文章で綴られるその言葉をゆっくりじっくり心に響くように取り入れたくなります。心静かに読みたくなる1冊。小学5年生の息子のお気に入りの1冊です。

（スタッフちさ／「絵本のじかんVol.8雪」より）

「いつか、夜更けに、『みみずく探し』に行こう。」と、父さんに言われていた女の子、扉を開けると、月夜のキラキラした雪景色が広がっています。ついにその日が来たのです。しかし、そんな説明文はありません。読み進んでいくうちにそれが分かるのです。大自然の中の父と娘も一言も言葉を発しません。娘に信頼されている父の存在感、そして、感動のクライマックス、客観的に描かれた絵が、静かにそれらを引き立てます。（柿田）

この記事を書いた人

ちさ斉藤千紗

２児の母。百町森との出会いは幼稚園の頃。母に買ってもらったアイロンビーズに夢中になりました。数多くある中での思い出の絵本ベスト3に入る「わたしのワンピース」。 主に、接客、検品、品出し、本の発注、季節ごとの絵本展示替えなどを担当しています。（スタッフ紹介ページへ）