ミス・ビアンカシリーズ

くらやみの城の冒険


  • ミス・ビアンカシリーズ1くらやみ城の冒険
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この物語は囚人友の会の総会などという世にも不思議な場面から始まる。くらやみ城に閉じ込められた詩人をどうやって助けるか、という議題(いきなり風刺的である)を大まじめに論じる個性豊かなネズミたち。ネズミと囚人は友達なのだそうな。議会制民主主義の発祥の地イギリス生まれのお話らしく、議長や事務局長の微妙なやりとりが実に面白い。この後、私が愛してやまないフレーズ―「それなら、詩人が、どうして監獄に入ったんだ。」―「たぶん自由詩を書くからでございましょう。」と続く。この言いのがれに会場から拍手がわく。だれもこれ以上突っ込んではこない。議論などという物につきものの、すれ違いさえ、見事なユーモアにしてしまう。そして、話は万事この調子で進んでいく。そして、見事に、囚人を助け出す大スペクタクルへ。この本と初めて会ったのは、私が百町森を始めた1979年、こうした大人っぽいユーモアはどの位の年齢の子からわかるのか、わが子に読める日を心待ちにしていたのだが、小学校5年でその時がおとずれた。同じようにネズミを主人公にした斎藤惇夫の『冒険者たち』もたいそう好きだった子だが、『冒険者―』の浪花節調も『ミス・ビアンカ―』のカラッとしたリアルさも、どちらも楽しむ子どもって凄いと思った。さらに、ヒロインの女らしさ、色っぽさは、著者が女性だから書ける強みであろうが、こういう作品を親子で楽しめたことにも、私はいささか感動した。

商品詳細

年齢: 5・6年生〜
作: マージェリー・シャープ
訳者: 渡辺茂男
寸法: 20×13.5cm
内容: 262p
製作: 岩波書店
初版: 1987年10月

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