やぎと少年


  • やぎと少年/アイザック・B・シンガー
  • 2,000円+税(8%税込2,160円)
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 この本が出たのは1979年、まだ百町森が始まったばかりの年でした。ノーベル賞を受賞したばかりで、大変に話題になっていました。ところが、私は読んでみてもどうもピンとこない。何が面白いんだろうと腑に落ちない気がしていました。
 あれから30年、途中、同じシンガーの『お話しを運んだ馬』はマイブームになって入れ込んでいたこともあったのに、この『やぎと少年』は読み返してみても、中程度の面白さしか感じていませんでした。
 でも、どうしたことか、今年また読んでみたら、やけにググッときました。ここに登場する人たちがたまらなく愛おしく感じるのです。どうしてでしょうか。
 この本には7つの短編が入っています。どれもみな、じわじわっと面白いと思ったのですが、今回特に腹がよじれるほど面白いと感じたのは最初の「つくりものの天国」。なまけもののアツェルは「自分は死んだ人間だ」と思い込み、ますますなまけを正当化してしまう。でも、名医がつくりものの天国にアツェルを入れて…。上手い。前はこんなバカ本当にはいないだろうって思っていたんだな、きっと。でも、こういう人いるって今回は思えたのです。はじめてリアリティを感じたのです。「初代のシュレミール」という話もおかしくておかしくて、笑いの壺に入ってしまいました。
 本って一度読んだっきりじゃ分からないってことですね。
 この本また久々復刊されました。手に入るうちに是非どうぞ。(柿田)
 

商品詳細

作: アイザック・B・シンガー
絵: M・センダック
訳: 工藤幸雄
寸法: 23×16cm
内容: 134p
製作: 岩波書店
初版発行日: 1979年11月

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