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ゲド戦記宮崎駿氏が、かつて『ゲド戦記』のアニメ化の権利を得ようとし、断られた時、「正直ホッとした気持ちもあった」と、昔読んだ彼のエッセイにあった。私には、この宮崎氏の気持ちが、手に取るようにわかる。思い入れの強さなのだ。 『指輪物語』も『ナルニア』も『モモ』も面白く読んだ。が、『ゲド』は別格なのだ。読み手の精神世界にまで、グイグイと入ってくるのが、私にとっての(そして多分、宮崎氏にとっても)『ゲド』なのだ。 アニメという文学とは別のメディアに作り替えるクリエイターとして、挑戦したいけど、正しく作り替える事ができるのだろうか、という一抹の不安もあったのかもしれない。思いが強ければ強いほど、大傑作になる可能性もあるが、下手をすれば大失敗に終わる可能性だってあるのだ。 私にとっては、世界観すら変えてしまった児童文学、それが『ゲド戦記』である。とにかく面白い!ぜひ、ハードカバーで揃えたい本だと思う。そして、この夏、公開される宮崎氏の息子さんのアニメに、心底から期待するのである。 (2006年4月 相沢康夫) |
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