科学とユーモアが共存
ムナーリ・ファンなら、展覧会などで、石に落書きした作品をご覧になったことがあるかもしれません。この本はそういった作品や、石だけのアートを紹介しています。表紙は、まるで島のように見えますが、じつは岩。ユーモアと科学が共存する本です。
内容は大きく3つに分れています。
最初は、石という素材そのものを観察します。色んな形や模様、ツルツルだったり、小さい穴だらけだったり…。そして白い線が表れた石がたくさん登場します。1本だけだったり、ストライプだったり、細かったり、太かったり、平行でなくめちゃくちゃな方向に乱れていたり…。「よく見ると、森の中でツタがからまりあっているように見えてきます。」
そしていよいよ、石に絵を描きます!ジャングルの中のサル、煙を吐く船、土砂降りの中の傘をさす人など、いろんなイメージが、実に面白いです。ただ絵を描くのとは違って、もともとある石の模様を生かしているので、アイデアそのものの楽しさが味わえます。
最後は、山に見える石(岩)が登場します。石を山や島に見立てるなんて、枯山水に似たものを感じますが、日本好きのムナーリさんなので、どこかで影響を受けたのかもしれませんね。表紙の島は、実は6×14cmの石だそうです。これが一番びっくり。
(2008年6月 佐々木)







