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百町森子育て便利帖

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その1 HAGS(ハグズ)の遊具について(株)アネビー 横山さんに訊く
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1.横山さんのプロフィール

2.遊具の現状について

3.HAGSの遊具について

3.HAGSの遊具について
勉強不足で申し訳ないんですが、HAGSの遊具の特長を教えて下さい。

息が合わないと遊べない


サンドパイプ

HAGSは遊具の分野で、様々なオリジナルを作り出してきました。もともと、園庭や公園にぽつんぽつんと配置されていた滑り台・鉄棒・ブランコといった遊具を、合体させたのはHAGSです。コンビネーション遊具と呼んでいますが、合体させることによって、子ども達の遊びをより発展させることができたのです。HAGSは、子どもにとって大切な遊びをどう提供するかに心を砕いています。自然の野山が子どもにとっては一番の遊び環境であり、それがあるならHAGSの遊具を置く必要はないとまで言っています。ですから、園庭の中にそういった環境があれば、それを補う−補完する遊具を提供しようという考え方なのです。ですから、遊具の色も自然と融合するような色使いをしています。赤・黒・青といった自然に溶け合わない色使いを好むメーカーもありますが、HAGSの考えとは全く異なります。また、HAGSの遊具は一人だけでも遊べますが、誰かと一緒でないと遊べないものもたくさんあります。お店屋さんや、キッチン、バルコニー、サンドパイプやクレーンヘッドなど友達がいて初めてできる遊びを意図的に盛り込んで、コミュニケーションを促すようにもしています。

スプリング遊具
動物や車などの形をしたスプリング遊具もHAGSがオリジナルに開発したものです。大人が乗っても、バネの間で指が挟まれないようスプリングメーカーと共同開発しました。今では、他のメーカーも同じ様な遊具を作っていますが。さらに、ヨーロッパの安全規格EN1176-1177や、そのベースとなったドイツ規格DIN7926の作成作業に積極的に関わり、試験方法を決めるためのサンプルとしてHAGSの製品が使われました。

世界をマーケットにしているそうですが、何カ国で使われているんですか?
スウェーデン国内では、80%のシェアを持っているので、法律でこれ以上は売ってはいけないことになっています。そのため、輸出に力を入れるようになり、今では22カ国に輸出しています。技術的にも販売的にも世界一のメーカーです。

世界および日本国内での競合相手はどこですか?
ヨーロッパでは、コンパン(デンマーク)、ラプセット(フィンランド)、ABC(ドイツ)などがあります。コンパンは、幼稚園・保育園向けの遊具が強かったんですが、HAGSが1〜6才児向けのユニミニシリーズを出して市場を取り戻しました。このシリーズでは、幼児向けの遊具をHAGSなりに突き詰めて考えたので、これまでにないユニークなデザインになっています。

傾斜のきつい階段を掴んで登る
例えば、コンパンは滑り台の階段は角度を緩くして登りやすくしていますが、HAGSでは逆に角度をきつくして、代わりに踏み板を手でつかみやすく怪我をしないようにしました。最初のうちは、踏み板をつかんで登りますが、成長すると手を使わずに足だけで登っちゃいますよ。サイドの手すりもありませんしね。このように、子どもの成長を促しながらも安全性を確保するのがHAGSのポリシーなのです。ラプセットは日本にも入っていますが、完全にHAGSのコピーです。ABCは、後発メーカーでドイツマツを使って安いのが特長です。もちろん安全規格はクリアしていますが、「遊び」を理解していないので、的はずれなものを作ったりしています。日本国内では、ジャクエツが大手ですね。鉄遊具は、地方の小さな鉄工所が作ってきているのですが、今後日本でも安全基準が定まればその対応に苦慮することになるでしょう。(他メーカーを節度なく批判することは避けたいと思いますが、このままでは遊具全体に対する信頼を失いかねませんので、少し言わせてもらいました。佐々木)
HAGSの会社の規模、歴史、名前の由来を教えて下さい。
HAGSには約150人の社員がいます。これは世界一の規模です。1948年に設立されてもう50年以上の歴史があります。
*スウェーデンを代表する絵本去作家エルサ・ベスコフもエレン・ケイの教え子です 100年前にスウェーデンのエレン・ケイ*という女性解放家が「児童の世紀」を出版したのですが、その中で子どもにも人権があるということを謳ったんですね。それに賛同した人達が、色々なグループを作って研究を始めました。その後、第2次世界大戦になって、中立国だったスウェーデンは物資を世界に供給するために、みんなが働かなければならない状況になったとき、福祉や車椅子を配慮した街づくり、モータリゼーションの進む中で子どもが安全に遊べる環境などについて色々なグループが研究を始めました。そういったグループの一つで子どもが遊ぶ環境の精鋭達がHAGSを創立しました。その3人のイニシャルがHAGSの社名になっています。

品質管理システムのISO9000を取得したそうですが。
HAGSは1993年にISO9001を取得しました。これは、設計、材料から流通段階まで含めた品質管理のシステムです。海外の場合、流通事情のため商品が到着しないという問題もあるので、お客さんにお届けする過程も品質の一環として取り組んでいます。

事故やクレームなどのフィードバックはどうなっていますか?
日本国内での事故やクレームは、アネビーを経由してHAGSの本社に報告されます。その報告を品質管理や設計などに生かします。

輸入おもちゃの場合、時に日本向けに仕様を一部変更したり、出荷検査を厳しくしたりということもありますが、HAGSの場合はどうですか?
日本市場を特別扱いすることはありません。しかし、それは日本市場を無視しているということではありません。日本からのクレームや事故の報告の中で、改善すべき点と判断すれば改善し、それは日本向けだけでなく全世界に出荷される商品に反映されています。

日本国内にHAGSが設置されている園や学校、公園は何カ所くらいあるんですか?
およそ700〜800カ所くらいでしょうか。まだまだ少ないです。幼稚園と保育園だけでも全国では4万園あるんですから。

受注〜施工〜メンテまでの流れを教えて下さい。
小さな遊具であれば、在庫しているパーツを使いますし、規模が大きくなればCADで作った図面を元に必要なパーツを拾って、HAGSに出荷を依頼します。施工は、当社の担当者が出向いて監督します。小さなものなら社員や販売店だけで施工し、メンテナンスは、販売店の担当者に、消耗するパーツやガタ・ゆるみの出るパーツを指示して、時々見てもらうようにお願いします。それとは別に、当社が点検を委託されることもあります。

環境管理システムISO14001の取得を始め、環境にも気を配っているそうですね。
リサイクルまたは安全に廃棄できることが材料や各種処理の基本です。例えば、塩化ビニルは一切使っていません。廃棄については、材料によって異なりますが、柱などの木製材料は埋めて1年もすれば土に還るような防腐処理がなされています。その他の材料も、リサイクルか燃料になるように考慮されています。

HAGSのように、高い志を持った会社が販売的にも成功している例は珍しいと思うのですが、何が要因だとお考えですか?
HAGSは一貫して子ども達によりよい遊び環境を提供しようと、遊び場の研究をしてきました。その結果が今のような地位を築いたのだと思います。価格については高いと言われますが、開発や安全性を確認するためのテストに莫大なコストがかかっているためです。実際のところ、HAGSは儲かっているわけではありませんし、会社を大きくしようと思っているわけでもありません。

公園などの手間はかかるが額の大きい商売と、園用の規格品などの額は小さいが手間のかからない商売との間で、百町森の「園に合わせた提案をする」商売は手間はかかるが儲からないものになるかもしれませんが、横山さんはどんな展望をお持ちですか?
まず、「百町森さんが関っている園」ということで、次の商売に結びつけられるメリットがあります。また、公園などの大きな規模の商売は実際少なくなってきている中で、園向けの販売が社内でも重要になってきています。そのなかで、百町森さんのように、ひとつひとつの園に合わせた提案を行っていくことは、これからの主流になると考えています。また、こういった丁寧な売り方をすることは、何よりも子どもの遊びのためになるということですから、非常に大切なことです。

横山さんが仕事をしていて、よかったなぁ〜と感じるのはどんな時ですか?
もちろん、子ども達が喜々として遊んでいる姿を見ることですが、遊んでいる子ども達を親が安心して見守っているのを見ると、とてもうれしいですね。事故の心配をせずに、一日子どもを遊ばせていられる遊具が、HAGSなんです。

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